商品力

価格以外の「選ばれる理由」を、言葉にする。

価格以外の理由で選ばれる強みを持ち、マーケティング投資に耐えられる収益構造(粗利率、LTV、リピート率)を備えているかどうかです。すべての施策の源泉であり、6つの力の中で唯一、事業会社の側にしか育てられない力です。

商品力とは?


価格以外の理由で選ばれる強みを持ち、マーケティング投資に耐えられる収益構造(粗利率、LTV、リピート率)を備えているかどうかです。すべての施策の源泉であり、6つの力の中で唯一、事業会社の側にしか育てられない力でもあります。どれほど優れた集客・接客も、商品力が弱ければ「良くないものを効率よく届ける」だけに終わります。

一言でいうと

価格以外の「選ばれる理由」と、投資に耐える収益構造を備えているか。

この分野のよくある課題


「競合と何が違うのか」を営業3人に聞くと、3通りの答えが返ってくる。サイトの訴求はスペックや機能の羅列で、競合のサイトと入れ替えても成立する。既存顧客との関係性で売れてきたため、新規顧客に向けて「なぜ自社か」を説明した経験が組織にない。デジタルで新規に出会おうとした瞬間、この弱さが広告文とLPにそのまま現れます。

数字の面でも典型的な構造があります。粗利率の低い商品に獲得コストをかけ続け、売れば売るほど苦しくなる。許容CPAを粗利とLTVから逆算しておらず、「1件いくらまでなら払えるか」に誰も答えられない。ラインナップが多すぎて、デジタルで何を主力として押し出すかが決まらず、予算が薄く分散する。経営層が考える「強み」と、現場が顧客から聞いている「選ばれた理由」が食い違っている。

生成AIは、この弱さを増幅します。AIが競合を並べて比較する時代に、「他と同じことを言っている」商品は候補にすら残りません。逆に、明確な違いと選ばれる理由を持つ商品は、AIに要約されても残ります。マーケティングの問題に見えて、実は商品設計や価格設定、ターゲット設定の問題である、というケースは、私たちの経験上かなりの割合を占めます。そしてこれは、広告運用会社にも制作会社にも指摘しにくい領域です。

解決方針


商品力そのものを、私たちが外から作ることはできません。ただ、社内では当たり前になりすぎて見えなくなっている強みを、外の視点から見つけ、言語化することはできます。受注理由・失注理由の分析、既存顧客へのインタビュー、競合の訴求との比較から、「選ばれている本当の理由」と「選ばれていない本当の理由」を整理するところから始めます。

そのうえで、商品ごとの粗利とLTVから許容CPAを逆算し、「どの商品に、どのチャネルで、どこまで投資するか」を決めます。デジタルで押し出す主力を絞ることで、予算と訴求が集中し、他の5つの力の効き方が変わります。商品力は、事業会社の主体性がもっとも表れる場所です。私たちが主導するのではなく、そこに火を灯す支援をする、という立場で関わります。

私たちがまず確認すること


  • 「競合ではなく自社を選ぶ理由」を、経営層・営業・マーケが同じ言葉で説明できるか
  • 主力商品の粗利とLTVから逆算した許容CPAが、数字として存在するか
  • 直近1年の失注理由が集計され、商品や価格の見直しに反映されているか

まずは、現状を可視化するところから。